落花、春の余韻・・・上毛新聞「みんなのひろば」より
【群馬県吉井町の牛伏ドリームセンターの桜です。画像をクリックしてください。】
このブログのコメンテーター「時計屋の隣りさん」の文章が本日、群馬県・上毛新聞の読者投稿欄「みんなのひろば」に掲載されました。誠におめでとうございます。
つきましては、県内外の皆様にもご紹介いたします。
タイトル・・・落花、春の余韻・・・
陽光うららかな春、桜の花が散り始めた。風に舞い降りた花びらと共に、五弁の花冠も落ちて、地面を淡いピンクに染め上げていた。気象予報士の「地面に落ちた花冠は、スズメが花を丸ごと食いちぎり、蜜を吸った後に落としたものです」という解説を耳にして。何カ所かの桜の木の下に立ってみた。確かにスズメの姿が見えない木の下には花冠は見当たらなかった。
花を追いかけるように、雌しべ雄しべの桜蕊(さくらしべ)が萼(がく)や花柄(かへい)と共に降り注ぎ、地面を茜色の絨毯に変える。「桜蕊降る」は晩春の季語にもなっているそうだ。
高校時代、校庭掃除で桜の花を竹箒でかき集め、落花狼藉(らっかろうぜき)の厄介者としかとらえられなかった若き日の自分。
落花の季節に胸に浮かぶのは、古典の授業で習った和歌「ひさかたの 光のどけき春の日に しづ心なく 花の散るらむ(紀友則)」。穏やかな春の日差しの中、慌ただしく舞い散る桜の花の美しさと無常観は、血気盛んな学生時代にはポーズだけの遠い存在だった。
しかし、幾度もの春を重ねた今、散り行く桜の儚さの中に、生命のありがたさ、愛しさをしみじみと感じる思いは募るばかりだ。
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世の中は、慌ただしく移ろう。
「世の中は三日見ぬ間の桜かな」(大島蓼太)は、「世の中は三日見ぬ間に桜かな」が、誤って広まったらしい。元の句の場合、「3日見ない間に桜が咲いていた」という意味になるという。巷間流布している句の意味は、「3日見ない間に桜が散っていた」という意味になる。世の中は、一字違いで大違い、「咲く」が「散る」になる。「美しさ」が「儚さ」になる。
(よみうり寸評:7・4・22)
"Dessert" vs "Desert"も一文字違うだけで「Dessert(デザート)」は甘い食べ物、「Desert(砂漠)」は、広大な乾燥した土地の意味。発音も違う。
「世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし(在原業平)
「もし世の中に桜がなかったならば、春を過ごす人の心はどれほど穏やかであっただろうに」というものです。桜の美しさゆえに、人々はその開花を待ち望み、散ることを惜しむため、心が落ち着かないことを詠んでいます。この歌の桜は、色好みの業平にとって、恋の遍歴の嘆傷でしょう。
投稿: 時計屋の隣り | 2025年4月22日 (火) 16時12分
時計屋の隣りさんへ…こんばんは。
今日は昨日に引き続き、地区の催しに参加しました。私の前にある集会所「ふるさと」においてサポートセンターによる基礎体力の計測や、みんなの体操会がありました。今後も週に1回であるので、また、近いので参加予定です。講師はすべて女性です。それだけでも、生活に変化があって私にはよいです。おやすみなさい。
投稿: カッキー | 2025年4月22日 (火) 22時05分