愛すべき「しゃいなし」・・・上毛新聞「みんなのひろば」より
今日の群馬県・上毛新聞の読者投稿欄「みんなのひろば」に、このブログのコメンテーター時計屋の隣りさんの文章が掲載されました。誠におめでとうございます。つきましては、県外の皆様にもお読み戴きたく、ここにご紹介いたします。
タイトル・・・愛すべき「しゃいなし」・・・
「しゃいなし」という言葉をご存じでしょうか。群馬の方言で「たわいない」「余計なこと」「くだらないこと」を意味します。その響きはどこかユーモラスで、温かみと親しみを感じます。
子供の頃、ごみ袋を振り回し、結び目がほどけて中身をぶちまけたことがありました。母親から「ばかなしゃいなしはやめな!」と厳しくたしなめられ、泣きながら片づけた苦い思い出があります。「しゃいなし」は時に叱咤を含めた愛情を込めて使われる、そんな不思議な言葉です。
また、使い方によって微妙にニュアンスが異なります。「しゃいなしに投稿したら新聞に載った」は、「気まぐれ」や「何げない」という意味が伝わります。この多様な使い方がこの方言の魅力の一つです。
『広辞苑』には「しゃいなし」の意味に近い「差異(しゃい)もない」や「仕様(しょう)もない」が載っています。石川啄木が詠んだ「たはむれに母を背負ひてそのあまり軽きに泣きて三歩あゆまず」からは、母の軽さに涙した瞬間の切なさとともに、「たはむれに」に「しゃいなし」を感じます。
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蒸し暑い日が続いていますが、お変わりございませんか。早速の御紹介を頂き有難うございました。一服の清涼剤、肩のコリをほぐすぐらいの文にはなっているでしょうか。
投稿: 時計屋の隣り | 2025年7月 1日 (火) 09時58分
時計屋の隣りさんへ・・・・先程はお電話を有難うございました。貴殿の想像を絶する多くの高齢者は今回の投稿文を読み、この言葉に懐かしさを感じつつ、これらの言葉を使った往時を振り返っていることでしょう。ですから、今回のような内容の新聞投稿は皆さんに日本人として生まれた温かみを感じていることでしょう。
投稿: カッキー | 2025年7月 1日 (火) 10時30分