【誠に美を表現する西洋シャクナゲ大輪】・・拡大してご覧ください。
私が西洋シャクナゲと貴重な日本シャクナゲを育て始めたのは、群馬県の高校音楽の授業で副教材として歌集「しゃくなげ」を使っていることに起因します。
初めの頃は花のシャクナゲについて殆ど知識がありませんでしたが、教材で使ってるのに教える本人がこの植物を知らないでは済まされず、花木センターや群馬県北部の山岳で見つけ、その純朴な花に感銘し、ついに自らシャクナゲを集め、育て始めました。

【家の中から観賞できる位置に植えてある】
現在、育ててるのは日本シャクナゲ3本、西洋シャクナゲ5本です。これ以外に以前に3本ほどありましたが、私の育て方の未熟さで枯らしてしまった苦い体験に基づき、現在では平地で無理があっても工夫しつつ良い花が咲くよう試行錯誤の連続で既に30年以上取り組んでます。
師匠がいないということは失敗から学ぶのみです。その代わり、二度と同じ過ちを繰り返さない真剣な管理は年中無休です。
特に、花が咲き終わった6月~8月の夏場の管理こそ、手が抜けません。それは何と言っても、直射日光を嫌う植物であるが故、常に半日蔭になってるかどうかです。地球規模で気象変動が起こり、午前10時から午後4時ころまでの直射日光は強烈です。この直射日光に当たればすぐ葉が萎れます。直射日光が避けられないときは人工的に遮る工夫を施します。

【種類の異なる西洋シャクナゲ大輪は二つ並んで植えてある】
ところで、今までも記述しましたが、シャクナゲは開花してる今の時季に多量の水を必要とします。水を与えると新芽が勢いよく育ち、その相関関係を会得しました。
一方、水はけのよい土地が必須条件です。この矛盾を解決する方法は、一般の植物より、20㎝ほど土盛りして植えれば、解決します。人間の食事より先に行う朝晩の水遣りは今後の期待感につながり、楽しいものです。高齢化社会にあって「心の中に期待感があるかないか」は、その人の生きる力に関係すると実感します。

【花が咲きつつ来春の新芽が勢いよく育つ】
ところで、昨年まで上の西洋シャクナゲは元気がありませんでした。新芽に勢いがなく、花も寂しいものでした。肥料を与えても変化はありません。このため思い切り、一度掘り起こしてみました。
どうしたことでしょう。理由が分かったときの私の心境は「やられたか」でした。それは半日蔭の場所に選んだことは正解でも、近くにあった半日蔭を作る大きな梅の木の根がシャクナゲの所を占領してるではありませんか。「なるほど」良かれと思ってしても、物事にはマイナス面があるのです。
梅の根の一部を切り取ったり、シャクナゲの方に張り出してる地中の太い根を鋸で切断しました。そして、シャクナゲを今までより高く植え直しました。その結果が一番上の写真のように大きく開花です。
咲かないには咲かない理由があるのです。その結果、今春は花も大きく、新芽が溌剌と伸びてます。5年ほど前、花の色彩に非常に魅力を感じたことから埼玉県花園町でゲットしましたが、その後元気がなかったのです。

【根の周りをクレーターのようにしてある】
水が深くまで浸み込むように、根の周りを水が溜まりやすくし、現在は花と新芽の育つ時季なので一日3回の水遣りです。夏の期間は通常朝夕のみです。お礼肥として六月に、また一月に蕾に栄養を与えるつもりで油粕を根から離して施します。
一方、西洋シャクナゲの一種として白い「フィリスコーン」が咲いてます。雄大で品格が人を惹きつけます。
現在、庭はシャクナゲ園の様相になり、前の道を通る方々や来客を感銘させる雰囲気を有し、これも励みになって毎日、忙しく管理してます。西洋シャクナゲ大輪は13年間、余儀なくされてる一人暮らしと、既に1万3千回を超える孤食の寂しさを吹き飛ばしてくれてます。シャクナゲは日々「私に力強く生きるべき」と教えてくれます。
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