人生のリセットボタンを押す高齢者の婚活
2010年、総務省の国勢調査によると、65歳以上の一人暮らしは、およそ、男性が100万世帯、女性が300万世帯で、この傾向は今後ますます増加の傾向と考えられます。
生涯における離婚の割合が34%といわれる一方、夫婦は配偶者との死別によって必ずどちらか取り残される宿命があり、こちらは100%です。
つまり、高齢になればなるほど、いつかは一人暮らしがやって来ます。現在65歳以上の一人暮らしの割合は15.6%といわれます。
一人での生活は「三度の食事が楽しくない」「日々話し相手がいない」「笑顔がない生活」「旅行に行く気がしない」「経済不安がある」「外食する気が起らない」から「病気への不安」「自然災害の恐怖」「孤独死への心配」まで、理由はいろいろあり、新たな配偶者を求める願いは強いと言えます。
そんなことから「男性は主に家庭的な女性を望み」「女性は相手に優しさ、温かい家庭、特に経済力を求める」など、一人暮らしの不安から脱皮を願う人は男女とも多いと考えられます。
高齢での一人暮らしは、特に寂しく、健康と経済の不安が大きく、体力の衰退を年々感じても、買い物、家事、掃除、入浴、食事の支度など生活すべてを一人で対処しなくてはならず、健康のうちに「終のパートナー」を求める傾向は年々強くなるでしょう。
高齢で配偶者を亡くした場合、子供はすでに独立し、孤独さの穴を埋めることはできないでしょう。離婚した場合は、「一度の人生、今度こそ笑顔のある家庭を」と欲する願望は真剣の筈です。
こんなことから、残されたこれからの10年、20年を楽しく、健康で経済的に安心して配偶者と暮らすことが何にも増して優先されることになります。
死別や離婚という辛い体験があっても、高齢者も「人生のリセットボタン」を押す行動が「より人間らしく生き抜く基本」に繋がると考えられます。
しかしながら、若者の婚活と異なる高齢の婚活では、どうしても長年にわたる頑なな考えがあることから、心に柔軟性が求められ、自ら歩み寄ることが円満の秘訣と思われます。
この他の問題では、結婚すると配偶者は新たな相続人になります。親の結婚に子供の反対は起こりうること。このために相続対象とならない事実婚も増えつつあるようです。しかし、女性が前夫の遺族年金を受給してる場合、事実婚も含め、再婚するともらえなくなるといわれます。このようなことから、別居を選ぶなどいろいろ工夫したケースがあるようです。
という一人暮らしの私も、尊敬する二人の娘たちのバックアップを得て、二度目の青春を求め、現在、結婚相談所の会員となり、 「人生のリセットボタン」を押してます。果たして、我が人生は再度、開花し、結実するでしょうか。
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