庭はいよいよ華やかに・・・心休まる八重桜の開花
1964年東京オリンピックの年に今の地に移り住みました。当時、亡父がどこからか仕入れてきた八重桜が50年経過しても見事な色彩を誇ります。この八重桜はあまり赤くなく、ほのかな桃色で人の心を和ませます。父は今年で33回忌になります。
私の考えがそうであるように父もきっとそうであったのかと推測します。花木を購入するときの鉄則です。それは期待が先行して蕾のうちに購入を決めないことです。得てして期待外れが起こるものです。これは何の植物でもそうで、必ず自らの目で開花を確認し、その色彩にノックアウトされてこそ購入を決意すべきで、これは人の出会いに似ています。
【よく観察すると白と薄紅色の二色】・・・Click please!
この八重桜の近くには「サルスベリ」や「西洋シャクナゲ」が数本あり、私は年間を通して、表面の土が乾いたら水を与えてます。それは根元近くをクレーターのようにして水を溜める方法です。これにより、水は表面を潤すのみでなく、深く根の先まで達すると思うからです。
ポンプでくみ上げた井戸水なので、いくら与えても水道代はかかりません。両親に感謝で、生涯ではどれほど利益をもたらすことか計りしれません。
私の水やりの目的は西洋シャクナゲやサルスベリが対象ですが、結果的に水は近くの植物すべてに行きわたり、そのために特に八重桜の幹が近年太くなりました。幹が太いので水をたくさん吸うのでしょう。
八重桜の特徴は一般の桜と異なり、一つ一つの花びらが名前の如く八重で見ごたえがあります。しかも、前述の通り、二色が互い違いに咲いてます。
一般論として「桜切るバカ、梅切らぬバカ」は昔の人の言い伝えですが、私は八重桜に限っては、剪定によって枝ぶりが人間の好みに近づくと思ってます。剪定方法はあくまで樹形を考慮し、良い枝が大きくなるようにすることで、四方八方から眺めては剪定する枝と長さを決めて施します。
前述の通り、50年前に植えたので、樹齢55年ほどと推測します。植物は水こそ最大の栄養素であることを再確認する日々です。八重桜に肥料を与えません。近くにクレーターを掘って水を溜めるだけです。
これを植えてくれた亡父の33回忌を機に、改めて感謝です。今年は今までになく多くの蕾をつけており、満開はもうすぐです。花木は何も世話をしなくても咲いても、庭木である限り、1年を通じて手入れすれば、必ずそれに応えてくれます。
家族のいない私には八重桜が家族の一人のようです。見事な八重桜の開花を見ると、「もっと精神的に強く生きよ」と逆に教えられてるようです。
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