雛には栄養価の高い餌を!・・・レース鳩
レース鳩の長距離飛翔能力は血統的な筋であることは言うまでもありません。しかし、その潜在能力を引き出すのは飼育者の創意工夫であり、その一つは雛のうちに与える餌の品質と種類にあるかもしれません。
当舎では与える餌類を吟味するとともに、健康体に育つためにいろいろの種類をブレンドしてます。今春は混合配合飼料にサフラワー、菜種を多めに混ぜ与え、親鳩が分泌する乳ビのカロリーを高める工夫をしています。
【今春はサフラワーと菜種を追加した雛用餌・・・親が乳ビを与える期間のみ】
以前には豆類を多くブレンドして与えましたが、これらは雛が自分で啄ばめる1ヶ月以上に生育してからがいいように感じます。
一方、塩土は従来の個体でなく、粒状のものを与えてます。霧を吹いてやると食べやすいです。鉱物飼料は墨やレンガを多く含んだものを与え、腸壁を刺激し、健康な大腸をめざします。
塩土は常に新しいものに取り換え、清潔さを維持します。少し塩を混ぜたり、水を垂らすと食べやすいです。育雛時に親鳩はかなり塩土を欲しがります。おそらくミネラルを摂取したいのでしょう。
このように雛が健康に育つためには、飼育者は心を入れてバランスのとれた餌を吟味研究すべきでしょう。私は主翼の生える勢いで栄養状態の善し悪しを判定してます。
巣皿は木の枠にはまってるだけで、底には何もありません。健康な雛を育てる一つは、巣皿の底の湿気を取り除き、巣皿の底は完全に乾燥させます。これなら、梅雨でもカラカラ出で安心で、5月~6月になると今度は巣皿の底に吸血虫が発生します。どうも自然発生ではなく、夜中のうちに外部より匂いを嗅ぎつけ壁伝いに巣皿の底に群がるようです。
こんな劣悪な環境にあっても飼育者が気づかない場合は、大切な雛の血液が常に吸われ、それは雛の体力消耗につながり、健康には育ちません。巣皿の底は常に乾燥させ、湿気の多い糞を取り除いたり、巣皿内を清潔に保つことは毎日の大切な作業です。
孵化後20日ほど経過し、雛が成長したらメッシュの巣皿も快適でしょう。
一方、雛を6月~7月に引くとアオダイショウが雛の匂いを嗅ぎつけ鳩舎内に侵入し、大切な雛を幾羽でも飲み込みます。これを防ぐには網の目を細かくしたり、隙間をすべて密封しなければなりません。
今春は各巣房でモザイクが多く生まれてます。種に数羽モザイクがいるからです。種のモザイクはすべて写真の稚内モザイク号から来てます。
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