カテゴリー「レース鳩の夏の健康管理」の2件の記事

2017年7月20日 (木)

23才の「シンクロ号」逝く・・・人間なら110歳ほど

4169【脚を踏ん張り、姿勢の良かった生前のシンクロ号、性格温厚】

 関東地方が梅雨明けした朝、種鳩鳩舎でシンクロ号の異変に気付きました。超高齢のため♂であっても♀鳩鳩舎で生活させてました。珍しく立たないで腹這いなので私は手にとって飲水器に近づけるとゴクゴク水を飲み大丈夫かなと思いました。その後、広い巣房に入れ一羽にしてましたが、2時間後に行くと目を閉じ、私が置いたままでの姿で大往生でした。
 
 現実には多くのレース鳩が生後1~2年内に猛禽の餌食になる時代に、ずいぶん生き延びました。「シンクロ号」の特徴は肌触りの感触がきめ細かいシルクタッチでした。
 
P1030168【血統は英国ジェフハント系×米国フランクキタ系】
 
 この鳩について、20年ほど前、私は申し訳ないことをしてしまい今でも悔んでます。でも、その代わり、レース鳩としては日本一かもしれないほど超高齢まで私の鳩舎で生き延びたことで、その罪は補えたかなと思ってます。
 
 「シンクロ号」はイヤリングで秋500Kまで飛翔し、翌春、100K~900Kまでレースに参加し、中距離で1回ほど入賞したことがありますが、今でも脳裏に焼き付いてることは距離930Kある北海道羽幌町からのチャンピオンレースです。
 
 当地では翌日レースとなり、朝7時頃までは帰還してないことを確認し、トラップを開けたままにして私は当時の勤務校である県立前橋高校へ向かいました。この頃の記録機は手動のいわゆる鳩時計であり、鳩が帰還しても人間がいないと記録できない時計です。現在、使われてる自動入舎機は未だ普及してない頃です。
 
Dscf0624【津軽海峡を渡るには下北半島か津軽半島をめざす】
 
 このため「シンクロ号」が帰還したとき私は留守中で、折角、北海道北部から海風吹く津軽海峡を自力で横断し、恐怖の中、一泊、どこかで仮眠し、翌日、群馬高崎の古巣へ帰還したのに主人がいません。故に帰還時刻が公式に記録されませんでした。
 
 結局、私が学校から帰って来て記録したのは午後6時頃で、もしかすれば、午前中、早めに帰還してたこともありえた思うと、遠方からよく帰って来たシンクロ号に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。レース結果は連合会でも最下位ほどでしたが、900Kレースでは未帰還の鳩が多かったです。
 
 ところで、ニュースによると偶然にも現役医師・日野原重明先生が超高齢105才で天寿を全うされました。全国を巡られ子供たちに「命の教育」をされたことに私は深く感銘してます。先生は「よど号」ハイジャックのとき客として搭乗されており、人質になってしまった方です。その体験から命は貰ったもの。今後の自らの命は「人のためになるよう生きる」とおっしゃってました。
Photo【高度ある舎外をめざす】
 
 その後、「シンクロ号」は種にし、近年では19才頃、ブラックサハリン号系と交配を試みましたが、血が入りません。その後、茨城の高塚鳩舎作「稚内ブルー号直仔」と交配したところ血が入り、2羽の雛が生まれましたが、驚くことに、鳩舎に大きなアオダイショウが入り、飲み込まれるという悲劇が起こりました。
 
 このとき、私は鳩舎内でバタバタ鳩が音を立ててるので中に入ると、1.3mほどの蛇が外に出ようと頭をあちこちに揺らしてるのです。私はすぐに高枝バサミを思い出し、挟んで持ち上げようとしても長いアオダイショウは思ったより重くて持ち上がりません。結局、蓋付きのバケツを持ってきてやっとのことで捕らえ、烏川に運んで放しました。
 
 このため、シンクロ号の直系は現在いないかもしれません。血を引いてる種鳩がいるかどうか作出原簿を調べてみます。
 
P1010607 【個人訓練として積みこむ】
 
 ところで、真夏の訓練は今春生まれの雛にとって重要です。「鉄は熱いうちに打て」はレース鳩の雛にとって当て嵌ります。過保護にし過ぎて訓練しないと良い先祖から受け継いでる帰巣本能が蘇り難くなると考えられます。
 
 私が考える効果的な帰巣本能を陶冶する方法は最初の訓練で、涼しい早朝に5K~7Kほどを集団訓練し、5日ほどして次に15Kほどを集団訓練した頃です。今度は単羽訓練です。距離は5~7Kと少し戻り、一羽でなく2羽が適してます。時間はかかっても、姿が見えなくなってから次の2羽を放し、以下順に放します。楽しいので思ったほど時間はかかりません。
 
 力のつく訓練にするには、常に行う集団訓練より遥かに実力がつくでしょう。猛禽出現の確率は同じです。本来の1羽で放す単羽訓練はもっと距離を伸ばした頃、狙った中距離レースや長距離レースの前です。このときは帰還コースを頭に入れ、それに近い見晴らしの良い「高い地点」から放鳩し、本来の1羽による単羽訓練です。これを狙ったレースの直前に2回します。
 
P1020006【蛇口を捻れば水が出て、栓を抜けば下水に】
 
 いよいよ本格的な夏の到来と同時に、レース鳩には身体のすべての羽が徐々に抜け換わる換羽という生理現象が11月頃まであります。このための栄養素は飼い主の力量です。動物調教は餌ですが、栄養不足でも栄養過多でもなりません。鉱物飼料は3種ほど混ぜるとバランスがいいです。
 
 水浴は飼い主が面倒に感じない構造がポイントです。この時季の水浴は新しく生える羽の健康にとって、可能であれば回数を多くしたいものです。 
 

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2016年8月 8日 (月)

夏季は涼しい時間帯に訓練、そして豆類の多い餌

3527 【早朝舎外】

 暑い暑いと感じる夏も、地球から見た太陽の位置は昨日の立秋から黄道十二星座の蟹座を過ぎ、季節は思いのほか早く秋に向かってます。現在の太陽は夏至と秋分点のちょうど中間にあり、これから先ず、日の入りが早まります。

 今の時季、レース鳩飼育者は涼しい「早朝こそ」若鳩の基礎訓練に集中したいものです。

 レース鳩の管理で八月は一年で最も作業が多忙です。これは取りも直さず換羽の最中であり、レース鳩の体調は良くも悪くも、ひとえに飼育者のこまめな清掃作業にかかっており、同時に、冷たく清潔な飲料水の取り換え、湿気のない餌の管理、レース鳩にとって一大生理現象である換羽をきれいに仕上げ、特に弾力性ある主翼になるよう鉱物飼料、豆類の給餌、そして、涼しいうちの頻度ある訓練と言えます。

 一方、夜間の鳩舎内はゴキブリの天国になっていることが多く、定期的な消毒が欠かせません。

P1010614 【第二回訓練・・前橋東高校の東の田んぼ】

 今春生まれの若鳩は疲れを知らない子供のように俊敏に飛翔することから、今の時季こそ潜在する帰巣本能を引き出してやるべきは飼育者の使命です。同時に、私たちはレース鳩を見る感性を研ぎ澄ませたいものです。

 レース鳩の能力には、飛翔能力と方向判定能力があり、舎外では後者は陶冶できず、頻繁な基礎訓練によって方向判定能力や帰巣本能が刺激され、「鉄は熱いうちに打て」は若鳩の訓練に誠に当てはまることです。

 前述のように、現在は年間で最も気温が高いことから涼しい早朝に集中して訓練を行えば、訓練の疲れは後に残らないでしょう。もちろん、水浴は疲れを取り、健康的な換羽にも良いと考えます。

P1010621 【夏季は常に冷たい水を与えたい】

 ご存じの通り、鳩の体温は人間より5℃ほど高く40~42°であり、夏季に大切なポイントは鳩舎内に涼しい風の流れを作ることです。風の向きは南北より、東西に流れることが多く、また、壁の中に断熱材を入れると舎内の気温を下げるのに効果的です。

 しかし、何と言っても喉が渇くので「冷たい水」こそ、飼育者がこまめに取り換えてやりたいものです。口がきけない動物への対応は、その動作と表情から彼らの欲するものを察することであり、これこそ「一流のレースマン」です。

P1010619【高い位置にとまれる構造に】

 長距離レースでの一つのポイントは高い位置に巣房を持たせることが有利であり、外敵からの不安感を払拭してやることが飼育者の役目です。鳩舎内の高い位置は鳩にとって帰巣本能をより高めることにつながると考えられます。

P1000043 【稚内モザイク号】

 長距離レースでは、自分の巣房を持たせることが基本であり、帰巣しようとする意志がより強まります。更に、交配鳩がいること、更に、抱卵中であること、更に、生後3~5日の雛を育ててる最中であることは、帰巣本能をより人為的に高めることにつながると考えます。これにはレース持寄り日から逆算して交配日を決めます。

 夏季の餌については、種は混合飼料に大麦を50%ほどを混ぜ、量は少なめです。メスを太らせないことです。一方、若の選手もどちらかと言えば、「量は少なめ」で、豆類を多く含む混合飼料に菜種を追加すると、舎外の飛び方が変わってきます。この時こそ飼育者は千載一遇のチャンスと捉え、早朝訓練です。

 換羽時の現在、新鮮な鉱物飼料を欠かさず、可能であれば3種類の鉱物飼料をブレンドするとバランスが理想です。夏季の今、飛び込む鳩がいる限りは、種も選手も水浴を週2回は行いたい。 

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