今週のテーマ・・・私の失敗談・読売新聞より
【イラスト・稲田聡子】
友人である「時計屋の近くさん」の文章が読売新聞「ぐんまのひろば」に掲載されました。誠におめでとうございます。ここに広く日本中の方々にご紹介いたします。
タイトル・・・つい「お迎えです」
カラオケ仲間に86歳になるおばあちゃんがいる。ご夫婦で店を訪れデュエットもダンスもされたハイカラな先輩だ。カラオケ歴は長く、歌はしっかりしているが夫に先立たれた後、動きは緩慢になった。
唯一の楽しみは週1回、我々と顔を合わせて歌うこと。3時間ほどたつと娘さんが迎えに顔を出す。ある日、うっかり「お迎えが来ましたよ」と言ってしまい顔から火が出る思いをした。周囲も思わず顔をしかめた。
シルバー川柳に「お迎えと言うなよケアの送迎車」というのがあった。「お迎え」はお年寄りが一番気にする言葉の一つかもしれない。「お迎え」を辞書で確認すると①「迎え」の尊敬語②盆に先祖の精霊を迎えること③臨終のときの迎来ーーとある。
言葉は常に相手の気持ちを考え思いやりのあるきちんとした使い方をしなくてはならない。「娘さんが見えましたよ」という穏当な言い方ができなかったのか反省した。
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