現役中のストレス解消法はレース鳩飼育であった
【庭の枝垂れ紅梅です。】
人間の心とは早春の三寒四温の如く、時には周囲の状況に安堵しても、多くの場合、逆に「心に負荷を感じる」日々の繰り返しです。
後者についてをストレスと言い、これが起こるのは職場での人間関係が圧倒的に多く、上司や部下、あるいは客との確執で気まずくなったりしやすいものです。
一方、明るい家庭の筈でも、時には、夫婦関係の行き違い、長い人生では成長した子供との関係が不和になったり、子供の友人関係の心配、子供の結婚・未婚・離婚などで親は気を遣うもの。また、個人的には病気で悩み、心身に圧がかかり、心に歪みが生じるときでしょう。
私たちが日常生活でストレスを感じるのは人によって男女によって相違があっても、概ね次のような状況にあるとネガティブな状態に陥ります。
先ず、前述のように職場での人間関係が大きなストレス要因になります。それはノルマであったり、不本意な仕事内容や業務命令、仕事量や勤務時間の増大、人事面での意にそぐわない支店への異動や、昇進について同僚・仲間との格差などもあるでしょう。
その他、現在ではコロナ禍における収入の減少や借金など経済的不安、特に女性ではその対象に違いがあっても、高齢化社会にあって先の見えない介護、そして仕事との両立、妊娠出産、育児、子供の受験や進路、義理の両親・親戚との確執、同僚や友人関係、あるいは住み難い住環境などが考えられます。
一方、なかなか他人に話し難いものに、持病が心に大きくのしかかります。かかりつけ医までの通院手段、増え続ける医療費など高齢になっても悩みは尽きません。
という私が、仕事上で最もストレスを感じた体験は、上司の性格や力量でした。若き日から退職まで15名の校長に仕えましたが、殆どの方は尊敬に値する人柄、あるいは大人物で、彼の指導を受けたり交流は誠に内容が豊富で勉強になりました。上司の中には「自らの考えで積極的にどんどんやりなさい。私が責任取りますから」と言って下さる上司がいました。このような上司の下では、部下の私は勤務時間を返上しても仕事に没頭でき、私の目標達成のため職場に行くのが楽しい日々でした。
しかし、残念にも二名の上司とは心から交流がなく、一人の上司はお酒が入ると平素言えなかった仕事上における私に対する不満を話すのです。同僚たちと楽しい雰囲気にいた私は「ハッとして急に我に戻り」、楽しい会は一瞬にして消え去りました。私は全日制の仕事でしたが、彼は定時制の仕事も兼務するように命令しました。このため遠方のこともあり、家を出てから帰宅するまで15時間にもなりました。本来ならば彼が自ら外部の人を捜すのが彼の仕事であり、本筋です。それを怠っています。この件についても私に何かのついでに言いました。日中、私に「来年は定時性も兼務して下さい。」と正式に伝えるべきです。
もう一人は、やはりお酒が入ると、他の人がいても「不満をぶつけるかの如く、大きい声で私に怒鳴りました。」このような場をわきまえない上司には誠に困りました。正しくは日中、きちんと説明し話すべきです。現在、前者の元上司は音信不通であり、後者の方は数年前に天に召されました。
ところで、人間いつでもストレスを抱え込むものです。仕事上では自らの責任で、努力し解決できるものもあるでしょう。あるいは時間が解決するものもあるでしょう。
現在の私のストレスは、言うなれば妻の他界により、16年間一人暮らしであることです。健康管理から食事の支度まですべてを自らこなしてます。これは仕方のないことで、すでにこの環境に慣れてしまいました。
ストレス解消法はなかなか難しいものです。仕事上ではオンオフの切り替えでしょう。私は帰宅したら仕事のことは一切口にしませんでした。と言っても現在、在宅でテレワークを余儀なくされてる方も多く、この環境であっても、仕事と家庭の切り替えでしょう。家庭にあっては仕事以外に好きな分野に没頭できる時間の確保が大切と考えます。
私は、小学四年から鳩を飼い始め、退職後まで、つまり半世紀以上に亘り、大好きなレース鳩を飼育してたことが、もしかしてストレス解消になっていたと考えられます。レース鳩を飼育していたことでストレス解消になったことは、毎日の楽しい舎外運動や餌やりです。
特に、(1)イギリスが世界に発行してる英語版レース鳩月刊誌「ビクトリアル」の表紙に三回も掲載されこと。(2)迷って私の家から日本海を越え飛んで行ったレース鳩のお陰で中国内モンゴルまで一人で、その鳩に会いに行く機会に恵まれ、民間の日中友好ができたこと。(3)日本最北の地・稚内からのレースで帰還させたことです。この鳩は一羽で参加した「稚内モザイク号」です。1000Kを超える遠方より群馬高崎まで本当に頑張ってよく帰って来たと」鳩を抱いてやり、初めて涙が出ました。本当に好きなことがあればストレスは解消できそうです。
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