カテゴリー「ピアノの練習」の14件の記事

2017年7月27日 (木)

今後はピアノの音がある生活空間を楽しみたい

P1030062【45年弾いてるピアノは塗り替え新品の様】

 ピアノ販売の人に訊くと、現在、一般的に発売されてるピアノは軽量化と材質の仕入れ経費を抑えるため、周囲の木の厚さは従来のものより狭くなってるとのことですが、このピアノは一昔前に生産されたことから幅が3センチほどの厚いものです。このためでしょうか。音質に関しては、部屋の漆喰壁や硬いカリンの床ともマッチし、奥深く、落ち着いてると私は感じてます。

 
P1030179【黒枠が厚い】
 
 21世紀と共に家を建て直しすとき、ピアノ業者に預かってもらい、その間、すべての弦を新品に張り替えたり、アクションを調整したり、全面的に再塗装してもらいました。このことは地方紙「キャッチ高崎よみうり」の音感倶楽部に掲載されました。
 
P1030180【拡大すれば読めます。】
 
 ところで、現役当時は仕事として必要なピアノであっても、現実は家に帰れば疲れのためバッタンキューの生活であり、ピアノ音楽を楽しむ余裕はなく、忙しい日々でした。
 
 それに引き換え、現在は時間がたっぷりあるので、いくらでも練習できる筈でもあまり弾きません。それは私が多趣味だからかもしれません。
 
 しかし、年齢を嵩むごとに内面の充実を求める傾向であり、併せて、末端神経の鈍りが出る前にもう一度ピアノに真摯に向かう気持になってます。余りにも速い曲には挑戦せず、じっくり音色を味わう方法です。
 
 その点、ノクターンは歌のようであり、指は難しくても概して遅いので、昔弾いたことがある№1や、「遺作」嬰ハ短調や「遺作」ハ短調に再挑戦してます。テンペスト1楽章も生涯を通じて弾き続けたい曲の一つです。
 
 ピアノの良さは、クラシックでなければお酒が入ったときも弾けるので映画音楽「雪が降る」などは楽しさの極みです。いつの日か、バクの友人・ヒポクラテスご夫妻に聴いていただきたい。また、ピアノ演奏の良さは「私の心境」を親しい人に聴いたいただくことかもしれない。
 

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2017年6月22日 (木)

ピアノの音色を包む漆喰壁とカリンの床

P1030059【旧バクの室内に似てるピアノの部屋】

 今住んでる家屋は21世紀と共に建設し、特に拘ったのがピアノの部屋の壁と天井、そして床の素材です。折角,練習して弾いてもホールと同様、反響が芳しくなければ豊かなピアノの音色は生まれないと思ったからです。音楽は奏でる場所そのものが楽器の一部になると思います。このことは特に声楽家にとっては大切な要素と考えます。
 
 下の写真で見やすいですが、天井はアーチ型をし、素材はすべて漆喰です。周囲の壁も漆喰にしたことから最近の建物としては珍しいでしょう。建設中、果たしてピアノがよい響きになるか心配しましたが、流石、請負主である経験豊富な大工さんにより、響きは良いと感じてます。
 
 私はここでソプラノサックスも吹きます。演奏は上手くないですが、まあまあ気に入った響きに聞こえるので、やはり演奏する部屋の内壁は重要です。こんなことから今ではこの18畳の部屋は音楽を奏でる上で気に入ってます。
P1030061【天井のアーチが見える】
 
 一方、床はかなり硬い中国製カリン材を敷き詰めてます。これも音の反響にプラスしてるようです。窓はペアガラスを二重にしてあるので、外部との音の遮断は四重です。このため、プロの楽器演奏家が練習しても大丈夫ですが、私が使うのでは折角の部屋が物足りないと感じてるでしょう。
 
P1030066【床は硬いカリン材】
 
 ところで、以前は半年に一回ほど「ピアノによるホームコンサート」を開いてました。ブログでも予定を発表したことで、ブログをご覧になって聴きに来られた方もいました。その後、8年ほど行ってません。今後、生活としての環境が整ったら再開したいです。しかし、それにはかなりの時間を割いて練習に明け暮れなくてはなりません。精神力と体力が心配です。
 
 音楽とは、聴く人にとって音を聴いて「ホッとする音色」こそ演奏家が養うべき感性と思います。作品は作曲者の創造でも、現実の音質は演奏家の創造です。「音色に豊かさと深みがある」ことに傾注し、その響きが鑑賞者の心奥に触れることではないでしょうか。
 
P1030064 【小生が生涯をかけて取組むテンペストの第1主題と第2主題】
 
 現在はピアノ練習に時間がたくさんあり物理的な障害はなくとも、毎日一定の時間「テンペスト」などに取り組むには一人暮らしは精神的に欠けるものがあります。こんなことから、今のところホームコンサートの実施はすぐにはできません。しかし、未来に夢を持ち、聴いて下さる人たちの前で「テンペスト」を奏でる日が来ることを望んでます。
 
P1030058【インド象やインド絵画と共にあるピアノの部屋】
 
 高齢者の仲間になりつつある現在、両手の指をそれぞれ独立させて弾くピアノは脳の活動と身体の動きにプラスになると思います。現在の家庭環境に負けず、精神的に強い人間になりたい。
 

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2016年6月16日 (木)

心に沁みる音楽をピアノで弾いてみたい

398479_125101414279600_100003392251 【弦を張り替え、塗り替えたピアノ】

 最初の就職でインドに滞在してたことから、象などインドの民芸品が飾ってある部屋にピアノが置いてあります。私がピアノを習い始めたのは高校2年の夏で、自らの意志でなく、音楽担当で教育熱心なH先生の強い指導があったことに因ります。

 結局、H先生に出会ったことにより、その後、インド日本人学校勤務や滞在中、カルカッタシンフォニーのユダヤ人指揮者バーナード・ヤコブ氏に指揮法を教わる機会に恵まれることになりました。

 H先生は長期にわたり県立高崎高校、その後、先生の教え子である私が県立前橋高校勤務となり、師弟でライバル校同士の勤務となって県高校音楽部会で度々お会いするようになり、私はH先生を尊敬しつつ、私なりにライバル校教員として切磋琢磨したものです。

P1010270 【楽譜はテンペスト】

 中学時代はバスケットボールに明け暮れた私は県大会まで行き、お陰で身長が伸び、ジャンプ力も伸びました。しかし、当時はピアノのピの字もありません。中学の音楽担当は今ではあり得ませんが、珍しく私の実姉に教わりました。音楽そのものは好きな教科でした。

 結局、H先生の手ほどきに始まったピアノは半世紀経た現在でも弾き続けており、教師の一言の奨励が生徒である私の人生の方向を大きく変えるものになりました。誠に有難いことです。しかし、先生は12年前にこの世を去りました。

 翻って、私は定時制生徒を含め、約9000人を教えた生徒にどれ程、人生を変えるような進路指導、芸術としての音楽指導、一般の生活指導ができたであろうかと振り返ります。内心、音楽は心から好きであったが、音楽教員として50点前後ではなかったかと自己採点します。

 Photo_2

 ところで、私は音楽とは、「生活の中で生かすこと」が本来の姿ではないかと思ってます。妻が他界し、現在、一人暮らしであることから実施してませんが、将来はホームコンサートを再開したいです。

 中世ヨーロッパ時代は大きなホールでなく、室内楽が主であったことから、音楽本来の喜びは意外と狭いところで人数も少なく、しみじみ聴くものであり、それは作品の形式美、旋律の品格、和声の色合い、快いテンポ感、声楽では「声質」、楽器では「音色」です。

 最近の私は、何より聴く人の心を動かすものは「旋律の品格」ではないかと感じてます。これこそ作曲家の崇高な創造です。

 作品数が無限にあるピアノです。その中にあって古典派の大作曲家の旋律は300年~200年を経過した現在でも、色褪せない名旋律の数々であり、その優美さは永遠性に満ちてます。

 ピアノ練習は努力が必要だか、これからもベートーベンなど大作曲家のソナタを中心に弾いてみたい。

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2010年3月14日 (日)

Japan Times に載ったショパン生誕200年祭

Dscf0494  私の趣味の一つであるピアノについての記事が珍しくThe Japan Times Weeklyに載り、ショパンのフランス滞在時代を生誕200年祭に合わせ再現しています。

 1810年、ポーランドでフランス人を父にポーランド人を母として生まれたフレデリック・ショパンは20才まで祖国ポーランドで過ごしていましたが、当時のロシアに抑圧され、父の国フランスに移住、その後、18年間はパリの静かな通りに面したとある2階の部屋を定期的に訪れました。そこには友人や有名な芸術家たちも集まって彼のピアノを囲みながら聴き入りました。

 この家は現在、博物館になっていても殆ど人に知られずにあり、旅行者も気づかないようです。しかし、今年200年祭を迎え19世紀の偉大な音楽家ショパンが晩年を過ごしたサロンとして、写真のように当時の雰囲気が再現されています。このソファーで著名な芸術家たちがショパンの奏でるピアノを心行くまで堪能したのでしょう。

 ここには当時の友人ドラクロワなどの絵が飾られ、ショパンが弾いたピアノや彼の肖像画も展示されていると伝えてます。

 金曜日の夜は作曲家仲間であるリスト、ロッシーニー、ベルリオーズなど友人たち、そして彼の恋人で小説家であるジョルジュ・サンドもこのサロンに集まり、身近に音楽を味わう意気揚々とした往時が再現されています。しかし、ショパンは1849年39才に結核で亡くなりました。パリでの展示は7月11日まで催されてるようです。

 音楽とは本来このように比較的こじんまりした部屋で友人とともに心行くまで楽しく味わうものなのでしょう。ピアノが趣味である私はショパンの作品にすごく惹かれてます。それはショパンによってこの楽器の持つ味わいが極めて効果的に引き出されるからでしょう。ピアノの詩人と称される所以です。

 作品の中には120%の努力により手が届く作品と、遥か彼方に燦然と輝く作品があります。前者は日々の特訓で自分のものにできる可能性があります。しかし、後者は弾けなくても繰り返しの鑑賞により、いくらでも彼の真髄に迫ることができるでしょう。  現在、私は彼の「ノクターン遺作ハ短調」(写真)に挑戦してます。2ページの小曲ですが、特に2ページ目においては左右のリズムが合わせ難い曲です。これは彼独特の作曲技法の一つである右手と左手が数学的に合う方法でなく、右手の旋律が急緩しながら弾き終えるまでに、どうにかしてオクターブを超えた左手の分散和音を弾き終えなければなりません。

 要するに練習を始めるころは2人の自分が必要です。ところが人間とは良くできており、頭脳にのみ考える力、覚える力があるのではなさそうです。末端の指先は繰り返しの訓練により、脳とは別に、動きを覚え独自に弾きだすものです。このように左右が極めて独立するショパンの曲が弾けたときは奇跡のように感じます。

 それにしても、映画「戦場のピアニスト」で有名になり、既習の「遺作ノクターン嬰ハ短調」とともに、「遺作ノクターンハ短調」はなぜ私たちを虜にするのでしょう。作品に接するたびに「人生は短し芸術は長し」の感です。没後、遺作として日の目を見たのですからショパンが音楽で綴った遺書とも受け取れます。

 200年経過しても色褪せない芸術が尚も人々の胸を打ちます。ショパンの作品を日々私なりに味わいたい。

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2008年12月24日 (水)

素敵な音楽があれば寂しくない!

P1010860  最近、私はピアノ練習を少々サボリ気味です。演奏は人に聴かせる目的があってこそ、発表の日に向かって精神が張り詰め、練習に没頭できるものです。銀行の方に「ノクターン1番」や「月光の曲」を聴いて頂いて以来、心をこめて弾く機会がなくなりました。

 演奏を人に聴いていただくには、練習に明け暮れ、両手が独立して確実に鍵盤にタッチし、音楽が自分のものになりきるまで弾き込まなくてはなりません。

 このためには他の事をほとんど犠牲にし、過酷なまでの練習が不可欠です。発表という明確な目的があればこそ、人はかなり努力できるもので、これはどの分野にも共通することと思います。

 ところで。今夜はクリスマスイヴ、クリスマスと音楽は切っても切れないもの。代表格はフランス民謡「グローリア」でしょう。山本直純さん指揮による群馬交響楽団と高崎第九合唱団の演奏を今でも忘れることができません。快いテンポの中に音楽の一音一音が光り輝いているのです。

  この演奏会ではヘンデル作曲「もろびとこぞりて」もオケ伴で演奏されましたが、この音楽がこんなに感銘する曲であったとは新たな開眼です。一たびテンポのプロである指揮者のタクトに委ねられると、このように快い響きに結びつくと認識を新たにしました。慣れ親しんだ音楽を躍動感溢れる指揮で聴くとまた格別です。

 指揮者の生きたテンポ感に感銘の源があると悟ります。そう言えば音を出せない演奏家である指揮者ができることは、明確なテンポとリズムの表現でしょう。これだけで聴き手を感銘させるのですから、音楽が時間の芸術といわれる所以でしょう。

 若き日、貨物船に乗ってヨーロッパ音楽武者修行に行った小澤征爾さんは、現地ではどこにいてもスコアリーディング【オーケストラの総譜読み】の連続であると聞いたことがあります。常に研鑚の日々でしょう。

 それにしても「音楽の母」ヘンデルが「もろびとこぞりて」を作曲したとは後世の人々はどれほど感銘を与えていることでしょう。この音楽のメロディーはシンプルです。しかし、シンプルさこそ、万人に感銘を与えるのかもしれません。この時期、日本中で演奏される第九の主旋律は「ドレミファソ」の5音のみで人々を感動の坩堝へ誘うのですから、偉大な芸術は比較的簡素なのかもしれません。

 クリスマスでは、この他、ドイツ民謡「もみの木」、賛美歌「神の御子は今宵しも」、何と言っても「きよしこの夜」、ピアポンド作曲「ジングルベル」、賛美歌「牧人ひつじを」などは代表格です。それにしてもホワイトクリスマスの英詩は何と素敵でしょう。近いうちに倉賀野の音楽喫茶「蔵人」で歌ってみよう。

 I'm dreaming of a white christmas just like the ones I used to know. where the treetops glisten and children listen to hear sleigh bells in the snow. I'm dreaming of a white christmas with every christmas card I write. May your days be merry and bright!And may all your christmases be white.

 今宵、メモリードで頂いたカクテルを味わいながら、クリスマス音楽とショパンのノクターン№1に浸ってみよう。素晴らしい音楽があれば寂しくはない。

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2008年4月10日 (木)

愛の逃避行により生まれた名曲

 春は天気が変わりやすく暖かくなったり雨が降ったりします。今日はあいにくの雨。こんな日はショパンの「雨だれ前奏曲」が似合います。

 この曲には不思議なことがあります。それは全曲を通して低音部にラが半音下がった音が規則正しく響き、雨だれを表現してます。一般的に自然界の音はラの音に近いといわれ、ショパンはそれを更に半音下げていっそう憂鬱な雨の音らしくしたのでしょう。その雨足のリズムに乗って高音部は比類なき甘く哀しい旋律を奏でます。

 ところで、母の国ポーランドで生まれたショパンは20才頃、父の国フランスに渡り、39年の生涯を祖国ポーランドに帰ることがなかったといわれます。それは祖国が戦争に巻き込まれていたからと考えられます。有名な練習曲「革命」はワルシャワ陥落の報に接し、絶望のあまり、祖国に対する愛国心から作曲したと伝えられています。

 ショパンはパリのサロンでピアノ演奏してましたが、そのとき彼の名演奏に惹かれたのがフランス女流作家ジョルル・サンドでした。二人は急激に接近し愛を誓うようになったようです。

 華やかなフランス社交界のゴシップに耐えられない二人はついに地中海に浮かぶスペイン領マジョルカ島へ愛の逃避行となり、一冬を温暖な地で幸せに過ごし、滞在中に生まれたのが24のプレリュード(前奏曲)で、その第15曲目が「雨だれ前奏曲」です。

 ある日のこと、恋人サンドが外出中に豪雨となり、ショパンはサンドの身に何か起こったのではないかと不安になり、強い雨足の中、いつまでも帰らぬ彼女を案じ、心配でたまらない気持ちを音楽で表現したのでしょう。全曲にわたって彼女を案じる気持ちがこれでもかと滲み出ています。そして、ついに帰ってきたのです。

 曲の形式はABAの三部形式。特にBの部分は激しい雨の中、暗くなってもなかなか帰らぬサンドへの心配な想い。それは危険な道を一人歩くサンドの足取りのように表現されてます。再現部のAは彼女がやっと帰ってきたショパンのこの上ない安堵のようです。

 偉大な芸術は愛から生まれると聞きますが、この「雨だれ前奏曲」はまさにそのように思われてなりません。

 きっと愛のない芸術などないのでしょう。

 サロンでのショパンの名演奏にサンドが胸を打たれたように、までいかなくても、、私の弾く「雨だれ前奏曲」を聴いて、心に幸を感じてくれる方が現われるでしょうか。

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2007年12月13日 (木)

嬉しい遺作ノクターン№21楽譜発見

398479_125101414279600_100003392251  「蔵人」のマスターの素晴らしさは、客のお気に入りを頭にインプットしていて、リクウェストしなくてもその音楽が自然と流れてくるのです。しかも、スピーカーは左右合わせて約500万円という代物。奥ゆかしい音質この上もありません。

 英国紅茶をいただきながら「蔵人」で、すでに20回ほど聴いたと思われるその曲は「遺作ノクターンハ短調」。なぜか私の今の心境にぴったり融合し、ショパンは人間誰しも孤独感があっても、素晴らしい音楽にはいくらでも触れられ、湧きいずる泉のごとく明るい気持ちが生まれ出ることを啓示してるかのようです。

 音楽は、ショパンの死後出版され、心の内面を余すとこなく歌い上げる遺書のような味わい。それにしても美しすぎて、一日中聴いていても気持ちはその度に新たになる神秘性。

 ついに自分でも弾きたい衝動に駆られ、楽譜をあちこちの楽器店で探しても、ノクターン集には掲載されてません。ところが、最近になってやっと見つかりました。それはショパンピアノ遺作集にあったのです。音楽は幾度となく聴いているのに楽譜がないというジレンマに陥いても、執拗に捜し求め、ついに発見。目の前に世界が開けました。

 しかし、現実は厳しく、見てすぐに弾けるものではありません。音楽を知ってるのに指の動きはままならない。2ページの曲は、こつこつ練習しかないのです。しかも、ショパン独特の作風により、左手と右手の音符が数的に対応しないかけ合い。ショパンらしいフレーズとフレーズをつなげる詩的霊感の最たる部分は2人の自分がいないと弾けないと思われるほどリズムへの対処が難しい。

 それであっても練習回数によって自らの両腕を信じ、時間がかかっても弾けるようになるまでの練習しかない。

http://www.youtube.com/embed/YNSNwcFDeuc 

 現在の心境はどん底でも、偉大な作曲家による後世への遺産だから、それに応えなくてはならない気持ちで弾いてみたい。

 無理と思えた「テンペスト」1楽章や「遺作ノクターン嬰ハ短調」もいつの間にか人前で弾けるようになりました。運良く出会えたこの遺作作品に年末年始はとことん向き合ってみたい。その間だけでも孤独感は薄らぐであろう。来春には友人たちに聴いていただけることを夢見て毎日ピアノに向かおう。

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2007年10月24日 (水)

男性の弾く「乙女の祈り」も乙なもの

Photo  人前で正式に行動することはいつになっても緊張するものです。結婚式や葬儀、職場など大勢の人前でのスピーチ、音楽会での楽器演奏、また大事なスポーツの試合などです。特にスピーチやピアノ演奏は一人なので、日頃の精神的な鍛錬がものをいうように思います。

 しかし、何の道でも大家となれば、あるいは緊張を楽しみ、それを与えられたラッキーな場面と捉え、逆に聴衆を手玉に取るところまで自己表現できるのでしょう。

 あと3日後に迫った私の「ピアノ発表会」。殆ど弾ける曲であっても、練習なのに弾いてる途中、あれっと思い、特に左手に迷いが生じる時があるのです。いつも弾けてるのに瞬間的に分からなくなるのです。音楽は時間と共に進むので、さあ大変。

 例えば「乙女の祈り」など乙女の経験がない私が弾くのですから、もしかして中性的な、とんでもない「乙女の祈り」になったらどうするのかと余分なことまで考えてしまいます。しかし、男の弾く「乙女の祈り」もあるいは男性から見た「理想の乙女」を表現できるチャンスでもあると考えると気が楽になり、ぜひ、女性に聴いてほしいという気持ちにもなります。

 ピアノ演奏では、まず楽譜通りに弾けることが基本でしょう。でも楽譜通りに弾ければいいというものではないと思います。本の朗読と同様、正しく読んでも棒読みでは聞き手に心が伝わりません。間をつけたり、抑揚をつけたり、登場人物がそこで話してるように朗読してこそ、聞き手がその世界へ引き込まれるのでしょう。

 今回のプログラムでは「月光の曲」など短調の曲が多いので、聴き手の目に潤いが感じられる所まで持って行けたらいいのですが、どうでしょう。あまり高望みはしません。

 一般論として、音楽は文学、絵画などに比較して抽象的な芸術といわれます。しかし、私は思います。悲しいことにかけては音楽は言葉以上に感傷的で具体性を持ってると感じます。

 世界では毎日5千人もの幼児が亡くなるといわれます。「悲愴ソナタ」では「愛しの我が子を病や戦争、飢餓で失った若い母親の嘆き」を思い、平和の尊さを表現できればと思います。

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2007年10月20日 (土)

Persimmon Marsh Piano recital

 10月27日(土)に午後2時から拙宅で行う、ホームコンサート「秋のピアノ発表会」プログラムは下記の通りです。   

                                                        

★開幕の音楽はモーツアルトKV331のテーマ

★サラバンドと変奏             ヘンデル作曲

★月光の曲                 ベートーベン作曲

★悲愴ソナタ第2楽章           ベートーベン作曲

                 【ティータイム】    

★ノクターン「遺作」嬰ハ短調       ショパン作曲

★ノクターン第1番変ロ短調        ショパン作曲 

★乙女の祈り                バダル・ジェフスカ作曲

 演奏者はカッキーです。曲目の説明についてはそれぞれ演奏前に簡単に行ないます。ティータイムは別室で20分程度とります。お茶菓子があり楽しい歓談の時間です。

 音楽は何度弾いても同じ演奏にはなりません。今回の私の目標は快い音色・響きに重点をおくつもりです。また、音と音が切れないよう歌のように弾きたいと思ってます。

 すべての曲についていい演奏を心がけますが、特に「月光の曲」と「ノクターン1番」では気持ちを込めて演奏したいと思います。果たして聴く方に心が伝わるでしょうか。

 倉賀野及びお近くで来られる方はお待ちしてます。郵便局の裏で屋根に鳩が2羽止まってる家です。無料です。

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2007年9月29日 (土)

いつまでも色あせないノクターン1番

Photo_2   涼しい秋になったのでピアノ練習に集中したいのですが、人間の心は脆いもの、しっかりした目標を掲げないと続きません。

 若い頃からの感激が今でも変わらず、その魅力を訴えつづけるのは標題のノクターン1番です。めずらしく4分の6拍子で作曲されてます。

 作曲家ショパンは母の国ポーランドで生誕し、戦争のため祖国を追われ、父の国フランスへ逃れる20歳の頃の作品と伝えられています。生死分ける戦雲漂う中、どうしてこのような安息、静寂、そして甘味な音楽が創造できたのでしょう。あるいは不本意な現実の世界から、あるべき理想の人間の精神を希求したのでしょうか。音楽を聴くと美しさのほかに神秘性まで漂ってます。

 曲は変ロ短調のためフラットが5個付いてます。左手はオクターブを越えた分散和音で成り立ち、弾き手を悩ます動きとなってます。しかし、これこそショパン独特の伴奏法なのでしょう。指の他に腕の動きもスムースにする必要があります。

 一方、黒鍵を多く弾くことは慣れれば楽のこともあります。これは私たちの人差し指、中指、薬指が長いためです。ご存知の通り、 「猫ふんじゃった」はすべて白鍵でも弾けますが、多くの方は黒鍵で弾きますね。このように黒鍵の方が楽なこともあります。また、黒鍵はいく分か温かみのある音色に感じます。

 「ピアノの詩人」と称されるショパンは優雅な旋律に多くの装飾音を加え、それを「イタリアオペラのアリア風に歌わせる」という、それまでにない技法を用いてます。ここにショパンの青春の感傷的な面が窺えるようで、旋律は格段と洗練され高雅で詩的なものとなってるのでしょう。

 秋のピアノコンサートではお客さんにノクターン1番の魅力を余すところなく味わっていただくため、しっかり練習しなくてはなりません。

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